生録・ナマロク

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その昔「ナマロク=生録」という言葉が流行ったことがあった。
「生録音」のことだ。

高校の頃、SLブームというのがあって、今の比じゃ無いくらい?に、SLの写真を撮る者がいたように思う。
辛うじて残ったSLが、いよいよ消え始める、という頃。

高校の写真部にも、1年の時だったか、2人、SLを撮ってる者がいた。
一人は下手くそだったが、もう一人は、確か父親が国鉄職員という根っからの電車好きという感じで、北海道まで行って「どうやって撮ったんだ?!」というような、雪原を走るSLを撮っていた。

写真と同時に、その音を録る「ナマロク」というのもブームになっていた。

僧言えば「エアチェック」という録音も流行っていた。
『FMファン』とかいう雑誌にFM放送の番組と放送する曲名とかが載ってる本(『TVガイド』みたいな)があって、それを見ながら音楽を録音するというもも。
そのためにオープンリールの「2トラ38」とか使って・・・なんて話もあった。
FMは音が良いと言ったって、そりゃオーバークオリティだんべよ、というような世界があった。
オーディオには「テープデッキ」なるものが鎮座するのが当たり前のようになっていて、なんか「自分で録音する」ということが流行っていたのだ。

前置きが長くなったが、私は、今も「ナマロク」が大好きである。
今は「生」とか「ナマ」とかいうと良からぬ方向に思考が向きがちだが( って、それはどういう方向?(^^) )・・・

法要を録音するのが趣味と言ってよい。
未だに、良い音で録音できる機械を探して右往左往している。

そういう録音のデータを整理しているが、改めて聴いてみて、なかなか良いものだとおもう。

写真の四角い機械は、ローランドのR−26という物で、指向性マイクと無指向性マイクがそれぞれステレオで内蔵されていて、同時に録音ができるという物。
これは録音ファイルもそれぞれに作られるのだが、その一方だけを聞いても良い音にならない。
同時に再生して初めて良い音になる。
そのため、データコピーではダメで、実際に再生して、録音し直す、という工程が必要になって・・・今、聞きながらコピーしている。

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タスカムPortacapture X8というのが出た時には、レベル調整が要らないってホントかよ?!
と思いながら導入。
しかし、録音までのプロセスが面倒で、説明書見ないで使ったら2回連続録音されていなかった。

「32ビットフロート録音」というんだそうな。
要するに、デカいレートで録れば、ものすごいダイナミックレンジがあるということかい?
32ビットフロート録音では、大音量での音割れの心配が無く、小さな音声も解像度の高い音質で収録できます。
ということらしい。

時代は変わった
ZOOMのは「H4 essential」というんだそうな。
なんと公式 ¥26,900。

ZOOMのHPには次のように書かれている。

32bitフロートでは、振幅値の段階が40億以上もあり、その結果、地球上のどんなものよりも大きなダイナミックレンジが得られます。言い換えれば、ささやき声から爆発音まで(撮影現場で遭遇するほとんどすべてのサウンド)、すべてがそのダイナミックレンジ内に収まります。

32bitフロートなら、ゲイン設定やレベル調整をその場で行う必要がなく、これまで以上に簡単かつ迅速にレコーディングすることができます。スタジオでも、撮影現場でも、ロケ先でも、マイクをセットして録音ボタンを押すだけです。32bitフロート・オーディオファイルは、24bitファイルよりも容量が約33%大きくなりますが、録音した結果を考えればわずかな代償です。


ふ〜〜〜ん。

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安いのでZOOMのを大小2台導入。
お値段相応に、造りも安い。

SONYのは相変わらず良い質感だし、ゲイン調整が上手く行きさえすれば、良い音で録れる。
デジタルではレベルオーバーがどうしようもないので、SONYでは、同時に2つのゲインで録っていて、過大入力になるポイントだけ、低いレベルのと交換するという芸当を見せる。
これが秀逸で、PCM-D100は、ワタシ的にはもメイン機種。

こうして録音した法要を、本堂で再生すると・・・ナカナカに良いのですよ。





この記事へのコメント

  • topaz

    はじめまして、topazです。
    ナマロクの検索でここにたどり着きました。
    気になるレコーダーがあります。
    H1eとH4eの内蔵マイクは同じ大きさに見えますが、
    音質の違いはどうでしょうか。
    自分もいくつかのレコーダーやマイクでの比較を
    ホームページの「オーディオ実験研究室」で紹介しています。
    いくつかテストして気になっているのが内蔵マイクの音質差です。
    32ビットフート録音は、ビデオ撮影をしているときは撮影に専念できて助かります。
    2025年03月16日 17:31
  • 三日ボーズ

    topazさんのブログ、HP?、拝見しました。
    歴史と筋金入りの凄い物ですね〜。

    H1eとH4eとでは、H4eのマイクがひとまわり大きいです。
    音も、同じのを録音したのがあったので改めて聞いてみましたが、H4eの方が分解しているという感じがします。細かいニュアンスが違うと感じます。

    それにしても、安くなったものだと思います。
    このお値段では、マイクのお値段にもならんだろ、という感じですが、ちゃんとした音が入っているようです。
    今のところ、PCM-D100が一番なんですけど、レベルが合えばの話しなので、レベルに見頓着でいられるZOOMが安心ですね。
    簡単ですし。
    2025年03月16日 20:11
  • topaz

    コメントありがとうございます。
    H1eとH4eはマイクのサイズと音に違いがったのですね。
    H2eでの低音域の音質差が気になっていて、
    他のessentialシリーズについて知りたかったのです。
    値段を考えるとマイク性能の限界もありますが、
    PCM-D100の内蔵マイクとDSD録音は、
    所有機種の中では一番良いかと思います。
    「オーディオ実験研究室」で、各機材のレビューがありますが実は備忘録と比較テストになっています。
    プロフィールにも書いていますが、古いものが好きで集めているのではなく最新機種が好きでやっと購入したものが手放せないでいたのでたくさん手元に残っています。機材の仕組みや特性を知って、使いこなすのが好きなようです。
    2025年03月16日 23:45
  • 三日ボーズ

    ワタシは、佛教の法要を録るのがメインなのですが、鳴り物があるのでレベルが難しく、また、離れた所に置くのでレベル調整もイチかバチかで、その点、SONYのリミッターが良い仕事をしてくれてます。
    ZOOMのは、SONYがダメだった時のフォローで録っておくというのにとても良い機種だと思っています。
    良い外部マイクを使ってみたいとは思っています。
    2025年03月17日 19:15