【機材系ブログ】パナソニックGX7Ⅲとマイクロ・フォーサーズ
オリンパスが「フォーサーズ」を作った時、おそらく画素数は上限で800万画素くらいを想定していたのではないかと思う。
その後、パナソニックと組んでマイクロ・フォーサーズを立ち上げたとき、パナソニックのG1は、確か1200万画素だった。
私は、今でも、これくらいが妥当だと思っている。
A4一面の4色分解印刷で、全然問題無かった。
画素数はドンドン上がり、フルサイズ等というものが出てきて、鰻登り。
マイクロ・フォーサーズは、2400万画素にとどまっている。
まぁ、これ以上は破綻しそうだし、この辺が良いあんばい。
フィルムの時は、カメラボディの差という物は大凡無くて、廉価版でも旗艦でも、同じレンズを使えば同じ写りだった。
デジタルになって、カメラ毎に違うという事態になってしまった。
また、センサーは半導体なので、パソコンのアレコレと同じように、日進月歩となり、画素数はドンドン多くなって、性能も良くなっている。
センサーのデータから画像を生成するソフトに依って写真は作られるということになって、この部分の進歩も進む。
写真と言うより「画像」となってしまったものは、主にパソコンで見られるようになって、その意味合いもますます「画像」化し、写真という概念も変わってくる。
写メからスマホというものになって、ますます「画像化」が進み、フィルムで撮っていた頃の、写真というものと、明らかに違ってきている。
パソコンの性能と同じように、デジカメの「性能」も数値化されたものとなって、単純に、それを競うようになってしまった感がある。
写真も、カメラも、解像度などというものが評価基準のメインとなって、皆がそればかりを気にしている様な風潮がある。
スマホからカメラに移ろうとするとき、一番に気になるのが画素数、という人は多いと思う。
そういう数値的なスペックが判断基準になってしまう。
その前に、カメラって何?、写真って何?・・・という観点が抜けてしまっているように思える。
パナソニックでも、このGX7シリーズや、その下に属するGFシリーズが停滞している。
その前に、どのメーカーも、コンパクトデジカメは絶望的な感じになってる。
まぁ、スマホの性能を考えると仕方が無いか、とも思えるが、みんながみんな高級一眼を必要としているワケでは無いだろうに・・・と思う。
子供を撮りたいと思う。
少しでも良い写真を撮りたいと思う。
それが、高性能・高級一眼、という方向に行ってしまう、というような書き込みをよく見る。
それで「良い写真」が撮れるのかな?・・・と思ったりする。
私は、子供を撮ってたのは、京セラの単焦点のコンパクトだった。
3人の子供たちは、ほぼソレで撮っていた。
見るのはL判が主だし、ならば、ピントなんてものも、その写る範囲でいい加減でいい。
ソレよりも、撮る瞬間、撮れる瞬間が大事。
まぁ、そういう「写真の観点」がある程度出来上がっているから、そういう判断もできるワケだけれど、小さいときから写メやスマホで撮ることをしてきた世代には、もちろんだが、そういう写真的観点はもてないだろう。
撮っているのは、目の前のコピー、あるいはキャプチャーに過ぎないから。
ホントは、このGXとか、GFのあたりのカメラで良いんじゃないか、と思うし、この辺のカメラの性能を上げることが必要なんだと思うのだけれど、結局、そういう写真的観点を持たない人たちは、ドンドン高級一眼方面に向かって行ってしまっている。
こういうレベルには見向きもしない、という感じだろうか?
本来、あなたが撮る写真には、この辺のカメラが向いているんですよ、と思える人は多い。
結局、そういう世間の間違った、あるいは盲目的ニーズが、勝手に存在して、カメラの発展を間違った方向に向けいているように思えてならない。
マイクロ・フォーサーズというカメラの立ち位置がその波にもまれている、というか、ツマラナイ流行の波に乗れないでいる。
オリンパスが失速してしまって、パナソニックがフルサイズに舵を切ってしまったし・・
パナソニックが孤軍奮闘しても勝ち目は無いし、波に乗らなければいけない、という企業としての判断もあったろう。
しかし、何でもカンでもフルサイズ・・・で良い訳がない。
流行としてのスペック、解像度をフォーマットの違いと勘違いしている向きは未だに多い。
単に解像力というなら、フォーマットは関係ないのだが、そういう観念が蔓延ってしまっている。
そういう間違った情報のせいもあったりするのだが、そういうことで、折角の良いフォーマットが伸び悩んでしまっている。
パナソニックというメーカーも、その良さをアピールできないでいるのも良くない。
ヘンな高級志向という流行に抗うだけの主張ができないのだろう。
製品群を見ても、ヘンに流行を追ったり、ナンダカピントを外しているような物が多いのだ。
そんな中で、このGX7シリーズが停滞してるのが残念でならない。
GFシリーズは、もっと勿体ない。
フジも以前はそうだったが、価格帯に関係なく、みな同じセンサーと画像処理エンジンを積んでいるので、同じ画質で撮れる、というのがメリットだった。
GX7Ⅲも、この機体で上級機種と同じレベルの画質が得られる。
14-140mmを着ければ35mmカメラ換算で28-280mmのレンズが着いてこの大きさだ。
これを最大のメリットと言わずにナンと言おう。
コレによって撮れる写真もある。
それが大事。
キットレンズの12-32mmも、とても良いレンズだ。
パナソニックには良いレンズも多い。
Leica銘の15mm。
パナソニックの14mmと被りそうだが、私は14mmをオリンパスのEP7に着けっぱにしている。
14mmは歪曲もあるし、周辺光量も落ちる、昔のレンズ的味わいがある。
一方この15mmは解像感も良いが硬いだけではない。
一度処分したが、買い戻したレンズ。
特徴があるようで無く、無いようである感じ?(^^)
要らないかな?と思って処分して・・・無くなるとまた会いたくなる感じ。
50mmというのが昔から「標準レンズ」と言われてきたけれど、実際には、40mmが良いのではないか?、思える。
35mmだと広角だし、50mmだとちょっと狭いな、という感じ。
この(換算)40mmがちょうど良いと思える今日この頃。
この記事へのコメント
007
と想定しています、、、
そうなるとμ4/3規格は消滅ですね、、、
代るのは各社のAPS-c及びフルサイズのミラーレス機になる、かな、。
三日ボーズ
私としては、結構重点を置いて使って行くつもりです。
メーカーより、ユーザーが分かって無い感じがします。
YouTuberとかが、いい加減な事を言ってるのが良くないし、ネットの情報もいい加減で、まったく、マイクロ・フォーサーズの良さが分かって無いと思うんですよね〜。
ひるのいこい
三日ボーズ
「?」がいいでつね。
古くさいながら「いつかはクラウン」という車のヒエラルキーと同様の意識に、日本人は支配されておるのでしょうか?
大きい方がいい、スペックが高い方がいい・・・と。
酒屋さんがポルシェでは配達できせんからね〜。
ま、そういいつつ、1台で済ませられればそれに越したことはないのに「色々使いたい」という我欲の言い訳でもありましょうな〜。
タロウカジャ
センサーサイズと画素数はバランスの取れたところで画像エンジンで処理すれば良いのですが常に進歩開発が求められているようです。
止まったメーカーは負けようです。
佐世保の兄さんは社長を引退して地域振興に努力されているようです。
三日ボーズ
ユーザーも、メーカーも。
やはりSONYが煽って、ユーザーが煽って煽られての、血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ・・・。
まず、ユーザーが気がつかないとイカンのですがね〜。