お寺のお婆ちゃんの葬儀・・・


支所管内の寺院の葬儀は、支所長が会奉行(えぶぎょう)となって式を取り仕切る、という決まりになっていて、今回がその最初となった。
実は、1年葬儀が無かっただけで、そういうわけもにゆきませぬわな。
無常の風はいつ吹くやも知れず・・・

昨年、支所長となってすぐ、前支所長より「用意しておいた方がいいよ」と言われ、会奉行専用とも言うべき法衣を発注してあったものの、直前に冬用が見つからず諦め通夜を夏用で行った。
職衆(しきしゅう)の皆様には「冬用」と言っておいて、自分が夏用とは是如何に!・・状態。
帰って、今一度探したら見つかって、葬儀は冬用にて。

肝心な時に、仕舞い無くしてアタフタする、という自分にとってはお馴染みのことで、毎度、情けなくなる。

葬儀の進行等々を司るというのは、司会もやる。
いやぁ〜、大変。
なまじ、ボーズとしての基礎ができてないし、他の葬儀の時には、ただ「ボ〜〜〜っとしてんじゃね〜よ〜」的な参列だったから、実は良く分かっていない。
それを全部やる、ということは、大変なのでありました。
その上、責任はあるし・・・失礼があってはイケナイし・・・

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満で98歳。
この寺の37世に嫁いで、つまりは36、37、息子の38世、孫の現住職39世まで4代の住職を面倒みてきたことになる。
38世の長男が先に逝って、その孫の代まで頑張った。

昨年の「火渡り」で「おんぶ」して貰って渡っていたのが印象的。
孫が興した火渡りに参加できたのは嬉しかったろう。

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お婆ちゃんは、法類や若い僧侶に運ばれて、本堂を後にした。
棺の方が重いんじゃないか?、というような感じだったが、皆の力で運ばれ、なんだか、嬉しそうにしてるんじゃないか、と思えた。
幸せそうに思えた。
きっと、そう思っているんだろ〜な〜と。

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この葬儀の前に、93歳で亡くなった近所のお婆ちゃんの葬儀をしていた。
一時期、寺の中のアチコチの葬儀を一手にやってくださっていたかたで、本当にお世話になっていた。
本当に心の穏やかな方で、争うようなことはまったく無く、いつも優しく話す方だった。

ずるい母親は、自分では左程にやらず、そんな方に寺の掃除を頼んでいた。
トイレも、どこもかしこも、キレイに掃除して下さっていた。
本当に、真面目に、丁寧に掃除をされていた。
大変だろうと思うが、苦とは思っていらっしゃらないのかも知れない、と思える方だった。
そんな方に掃除を頼んで、自分は碌すっぽしない母が、本当にずる賢い、という感じがした。
余計に、そのお婆ちゃんの誠実さが強く感じられた。

一時期、ウチの寺には、無くてはならない方だった。
お世話になっていた。

佛様のような心の方だと思っていた。
ああなりたいものだと思っていたが、到底及ばなかった。

御詠歌も熱心にされていた。
母は、そこでも人の悪口ばかりを言う人だったが、それをどう思いながら聞かれていたのだろうか?、と思う。

「寝顔」を拝見していると・・・
「正弘ちゃん、忙しいのに、ごめんね」そういう声が聞こえてきたように思えた。

何年か前から、自転車でウチに来るのが大変になった、ということでお掃除はやめ、その後は、デイサービスなどに行っていたという。

お家にいられたのだから、たいしたもんだ。



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