ミラーレスという大発明があってから、その初号機・パナソニックG1の時から、マウントアダプターを用いて、古いレンズや他社製レンズが使える、ということに一般民衆が気づき、その用途に使われる、という側面もミラーレスカメラには出てきた。
その用途が定着したころ、ちょっと遅れてフジフイルムがミラーレス・カメラに参入。
フジのミラーレスは、一眼レフタイプとレンジファインダータイプの2本立てだった。
そのライカもどき、ではないが、レンジファインダーカメラを模したX-Pro1。
これは「一眼レフタイプとは違う撮影体験」というのがテーマであったが、一方でマウントアダプターで他社製レンズ、中でも「ライカMマウント、Lマウント」のレンズを対象に捕らえていたことは明白だろう。
レンジファインダータイプということで、当然のように「ライカのレンズを使いたい」という要求が多くあるのは分かっていてのことだろう。
それは、純正のMマウントアダプタが発売されていることからも分かる。
このマウントを用いると、レンズの登録ができる。
焦点距離を6本登録でき、それぞれに歪曲・色被り・周辺光量のそれぞれの補正値とレンズ名が登録できる。
これをX-S10に着ける。
このレンズ補正には(マイナス補正)というものもある。
つまり逆補正。
周辺光量であれば、それを逆に落とす方向にも「補正」できる、というわけだ。
X-S10は、その逆補正を用いて「藤原新也さんの写真モドキ」が撮れないか?
・・・というヨコシマなココロで導入して、色々いじって、ちょっと飽きていたトコロだった・・・。
そのうちZニッコールの開放での描写が気に入って使っているうち、レンジファインダー用レンズのボケの味わいに良さを見い出すようになってしまった。
そこで生きてきたのが X-S10。
おまけに、オールドタイプのレンズはモノクロに向いている。
しかし、ニコンZのモノクロは宜しくない。
そこはフジのフィルムモードが活きてくる。
しかしフジでは画角が狭くなってしまう・・・の悩みどころ。
・・・というお話で、さっそく並べて使ってみる。
●コシナ・フォクトレンダー・ウルトロン28mm F2
換算42mm。
周辺光量のみ、マイナス補正(補正幅最大)↓↓
補正無し↓↓
この「マイナス補正」は、純正のマウントアダプターでしか使えないのが計算外。
リコーのGXRのように、そういうのに関係なく使えるようにしていただくのが親切というものだと思う。
ま、トラブルがあっては困るので「社外品は対象外」というのは致し方ないのかもしれないが・・・
これをニコンZ 5に着けてみる↓↓
撮ってみる↓↓
このレンズは、若干歪曲収差があるが、自然な感じに見える。
●コシナ・フォクトレンダー・35mm F1.7
換算52.5mm。
何を思ったか、クロームメッキ版を買ってしまった。
余りにも特徴的で、押し出しが強かったもので、つい。
ちょっと恥ずかしい感じがする。
X-S10。周辺光量(マイナス)補正あり。↑↑
X-S10。周辺光量補正無し。↑↑
元々が、周辺光量の落ちが大きいレンズで、APS-Cでもかなり落ちてる。
これをニコンZ 5に着けてみる↓↓
実は、何でまたこんなことをやっているかというと、不要なレンズがあるのではないか?
・・・ということで、再チェックをしているワケです。
でも、この辺りは換えがたい捨てがたいものがあるような・・・
結局、Mマウントは、流石ライカで、フジも公式に認定しているようなものだし、まあ、どのミラーレスでも使える。
コシナなどは、フォーカシングが出来るようになっていて、よりクローズアップできるアダプタがあったりする。
フジのモノクロモードで使ってみたいが、画角が70%弱になってしまう。
しか〜し、宝くじが当たれば、ライカ・モノクロームで使える。
フィルムのライカでも使える。
そういう意味では、Mマウントレンズは、一番汎用性があるレンズであるとも言える。
この記事へのコメント
007
楽しんでますね、デジタル撮影を!(^^)!
三日ボーズ
そういう人に向けてレンズを造っているコシナという変わったメーカーがあるわけですよね〜。
ワザと収差を残して造っていて、開放では収差が出るけど、絞って行くと収差が無くなるという。それでいて、デジタルに使えるようになってる、という。
タロウカジャ
三日ボーズ
多分、コマーシャルフォト的なものはそれでもいいのでしょうが、自分がこれまで憧れたりした写真家の写真は、当然過去の写りをしているワケで、極端な例では森山大道さんですが、そういう写真を見てきているので、今のデジタルのキッチリハッキリ写る写真ではない・・という気持ちが生じるんだと思います。